【先進医療②】保険診療との併用が可能!実施メニューもご紹介

みなさん、こんにちは。アートラボ渋谷クリニック院長の太田です。

今日は前回に引き続き、当院で実施している「先進医療」の内容についてお話しします。(前回の記事はこちら)先進医療自体のことについては前の記事を見てみてくださいね。

当院で実施している先進医療は以下です。

  • ヒアルロン酸を用いた生理学的精子選択術(PICSI)
  • 強拡大顕微鏡を用いた形態学的精子選択術(IMSI)
  • 膜構造を用いた生理学的精子選択術 (ザイモートスパームセパレーター)
  • 子宮内膜刺激術(SEET法)
  • 子宮内膜擦過術(子宮内膜スクラッチ)
  • 子宮内膜受容能検査(ERA/ER peak)
  • 子宮内フローラ検査

今日は「子宮内膜刺激術(SEET法)」と「子宮内膜擦過術(子宮内膜スクラッチ)」の内容をご紹介します。

●子宮内膜刺激術(SEET法)

胚を培養した際に使用した培養液を回収し凍結しておきます。胚移植の2~3日前に凍結した培養液を融解し子宮内膜に注入して、胚の着床を補助する技術です。培養液には胚が分泌するさまざまな成長因子やサイトカインが含まれており、子宮内膜の胚の受容性を高めることで、着床率・妊娠率が向上すると言われています。

胚移植予定日の2~3日前に来院いただき、処置をいたします。

●子宮内膜擦過術(子宮内膜スクラッチ)

胚移植の前周期に子宮内膜に小さな傷をつけることによって、胚の着床率を高めるための技術です。傷ついた子宮内膜組織が修復される過程で子宮内膜の炎症反応や成長因子が放出され、子宮内膜の感受性が向上し、胚の着床に有利な環境を作り出すと考えられています。

実施タイミングは移植の1~2ヶ月前で、子宮内膜を擦る際に軽い痛みを感じる場合があります。また数日間出血が見られることもありますが、着床や妊娠に影響を与えることはありません。

次回のブログで、

・子宮内膜受容能検査(ERA/ER peak)

・子宮内フローラ検査

についてにご紹介する予定です。

またこれらの先進医療に関する費用の一部を負担してくれる自治体の制度もあります。

例えば東京都では、保険診療とセットで実施した先進医療について、費用の10分の7、15万円を上限に助成されます。(要申請・回数や年齢等の条件あり)

その他市区町村単位でも個別の助成金制度がありますので、お住まいの自治体について最新情報ぜひ調べてみてください。わかりづらい場合は電話や窓口で問い合わせてみましょう。

皆様の状態に合わせて、またご希望に沿って実施いただけるよう、診察の際に相談しながら決めていきましょう。

当院の料金表はこちらになります。先進医療の適応メニューも記載していますので、参考にしてみてください。

感想やご質問などありましたら、SNSやお問い合わせページからぜひお気軽にご連絡いただけたら嬉しいです。

では、また次回お会いしましょう!

アートラボ渋谷クリニック院長 太田岳晴