【体外受精オプション】カルシウムイオノフォアについて
みなさん、こんにちは。アートラボ渋谷クリニック院長の太田です。
8月も終わりに近づき、朝晩は少し過ごしやすくなった気がします。暑さが和らぐと外出の選択肢も増えますね。
今日は、体外受精のオプションメニュー3つ目、「カルシウムイオノフォア」についてお話しします。
●カルシウムイオノフォア(Caイオノフォア)とは??
Caイオノフォアとは細胞膜においてCaイオンの輸送を亢進させ細胞内のCaイオン濃度を上昇させる作用をもつ物質のことです。
顕微授精(ICSI)の際に使用されます。卵⼦は精⼦と出会うことにより活性化され成熟し、受精が可能な状態となります。
通常、⾃然に受精が起こる場合は、精⼦が卵⼦にたどり着くことで卵子内の小胞体という器官からCaイオンの放出が起こり、⼀定時間Caイオン濃度が高まった状態が続きます。これにより卵子の活性化が起こります。受精の際にはCaイオン濃度の上昇が必要となります。
顕微授精の場合、精子を直接卵子に注入するため活性化が起こらないことがあり、精子側に何らかの異常があることで卵⼦の活性化が起こらず、受精しないことがあります。このような場合に、Caイオノフォアを使用して卵子内のCaイイオン濃度を⼀時的に上昇させることができ、卵⼦を活性化させて受精を助けることができる、という方法になります。
当院でのカルシウムイオノフォアは、保険適応で3,000円(保険診療では「卵子調整加算」といいます)、自由診療で11,000円で実施しています。
今回も、痛みや体への負担なく、受精をアシストする方法をご紹介しました。他にも実施できるオプションがありますので、一度ぜひご相談ください。
当院の料金表はこちらになります。参考にしてみてください。
次回は、【着床前診断】についてお話ししようと思っています。
感想やご質問などありましたら、
SNSやお問い合わせページからぜひお気軽にご連絡いただけたら嬉しいです。
では、また次回お会いしましょう!
アートラボ渋谷クリニック院長 太田岳晴
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